今週は対英投資を行なっている主要な企業3社を訪問しに、名古屋に行ってきました。
まず、世界最大の工作機械メーカーであるヤマザキマザックを訪問しました。今年で創業90年を迎えるそうです。1919年につくられた初めての製品は、畳を作る機械でした。現在、ショールームには人工股関節から航空エンジン・タービン・ブレードまで、同社の工作機械を使ってつくられた非常に幅広い製品群が飾られています。同社は1987年から英国のウスターに工場を構えていて、500人を雇用しています。これまでに英女王賞を2回受賞し、11月にはウスターに欧州技術センターをオープンすることになっています。
次に、トヨタ自動車グループの傘下にあるデンソーを訪れました。デンソーは、世界有数の自動車用電子・電気部品メーカーであり、英国のテルフォードを中心として、ウェスト・ミッドランズにある3ヶ所の拠点で約2000人を雇用しています。同社は150社以上のサプライヤーと共に英国のサプライ・チェーンをサポートしています。今回の訪問では、細部まで非常に正確な実践的習得と技能訓練アプローチの見学に長い時間をかけました。同社は過去30年以上にわたって、技能五輪国際大会で100人を超える金賞受賞者を輩出しています。「人を40年間雇用するならば、そのうちの3年間をトレーニングに投資することは価値があります。それによって従業員は求められる最高レベルの技術で働くことができるからです。」というお話を伺いました。私が見た生産ラインでは、100の小さな自動工程によって、ダッシュボードの速度計の針を動かすモーターがつくられていました。このモーターが一ヶ月に約3百万個つくられています。
そして最後に、トヨタ自動車の堤工場でプリウスが生産ラインから出てくるところを見学しました。【Flickrで写真を見る】 この工場では6000人の従業員と1000台のロボットが働いています。生産ラインをゆっくりと流れてくる車体を、6台のロボットが同時に美しい機械のバレエのように、精巧に溶接するところは非常に印象的でした。どこを見ても、環境がテーマになっています。最終組立工場に必要な動力の半分は、屋根のソーラーパネルを利用しています。
「製造業はもうだめだ」という考えは、月並みなものであり、間違っています。今回の旅でお会いした年配の方々は、自分たちが持っていたモノづくりへの愛着を若い世代が持っていないと嘆いていました。しかし、私は最新の工程と最高水準の品質管理という印象を抱いて帰ってきました。日本の産業力は、ここ近年の英国産業基盤の強化にとって大きな助けとなっており、世界第6位の製造大国という地位を維持しています。英国にとって、今夏のビッグニュースは、トヨタが英国ダービーシャーでハイブリッド車をつくると決めたこと、そして日産が英国サンダーランドで電気自動車のバッテリーをつくると決めたことです。こうした関係にお力添えができるのは、とても刺激的で、満足のいく仕事です。
Posted at 16:27 04 9月 2009 by David Warren | コメント[0]
